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荒木 政則; 秋場 真人; 大楽 正幸; 飯田 一広*; 伊勢 英夫*; 関 昌弘; 鈴木 哲; 横山 堅二
Journal of Nuclear Science and Technology, 29(9), p.901 - 908, 1992/09
次期核融合実験炉用プラズマ対向機器は、プラズマからの高熱負荷を繰り返し受ける受熱機器である。工学的な観点からプラズマ対向機器を考えた場合、アーマ材と冷却構造体との接合特性を評価することが重要である。このため、異った炭素系材料をアーマとして取り付けたダイバータ試験体を製作し、次期核融合実験炉ITER/FERで予想される等価な熱流束を原研の粒子工学試験装置で模擬した熱サイクル実験を行った。実験の結果、CFCをアーマ材として取り付けた接合体において、10MW/m定常、1000サイクルの熱サイクルに損傷なく耐えることを確認した。さらに、12.5MW/m定常、1000サクイルの熱サイクル実験では、実験後の接合体観察において微小破損が接合部に確認されたが、表面温度の上昇等の変化なく、本接合体が耐え得ることを確認した。また、残留応力解析では、製作後のダイバータ試験体観察結果をよく予測しており、十分妥当であることが明らかとなった。
荒木 政則; 秋場 真人; 鈴木 哲; 大楽 正幸; 横山 堅二; 伊勢 英夫*; 中村 和幸; 関 昌弘; 田中 茂
Proc. of the 14th Symp. on Fusion Engineering,Vol. 1, p.357 - 360, 1992/00
次期核融合実験炉(ITER/FER)の開発研究において、プラズマ対向機器(ダイバータ、第1壁)は、熱的に厳しい環境下にさらされ、かつ、異種材料接合体構造であるため、接合体としての構造性能も要求される。このため、プラズマ対向機器が繰り返し熱負荷を受けた場合の耐久性及び健全性を評価する必要があり、冷却構造を有したダイバータ及び第1壁の小規模試験体を製作し、繰り返し熱負荷を与えた熱サイクル試験を行った。試験の結果、以下のことを明らかにした。1)第1壁試験体では、0.2MW/m、定常の熱負荷条件下で健全であることを確認した。2)他方の0.6MW/m、定常を模擬した実験では、ボルト部で溶融したため、ボルト材質を含む構造の見直しが必要である。3)ダイバータの10MW/m、定常熱負荷を模擬した実験では、表面材料及び接合部の健全性を確認した。さらに、一部の接合体では、1000サイクル、12.5MW/m、定常熱負荷に対し、微少クラックは確認されたが、表面温度の変化はなく、持ちこたえた。
溝口 忠憲*; 下村 安夫
核融合研究, 65(2), p.115 - 141, 1991/02
核融合炉の炉心構造を設計するにあたって、必要な炉心プラズマの条件と工学条件を同時に満足させることが最も重要な課題となる。高熱流束を受けるプラズマ対向機器や超電導マグネットなどのそれぞれの工学的条件が、互いに関連しており、最適な設計を行うことはこれらの種々の条件を適切に組み合わせることにほかならない。ここでは、まずこれらの設計条件及び制約条件の評価を実施し、開発された核融合炉システム解析コードへの適用を試みた。核融合実験炉及び第一世代動力炉の設計において、これら工学条件の制約及び改良が炉心規模にどのような影響を与えるか例をあげて示した。
那珂研究所
JAERI-M 90-160, 116 Pages, 1990/09
平成元年度の、那珂研究所を中心とした核融合研究開発の成果をまとめた年報である。